コラム第2弾は「ショーパブの歴史」についての記事となります。
一昔前は繁栄していたショーパブというエンターテイメントが、今現在どのような状況にあるのか、今後どのようになっていくのかなどの考察も交えながら紹介していこうと思っています。

ショーパブとは

まずは「ショーパブ」とは何なのか、あまり馴染みのない方もご覧になっていると思いますので、その定義から解説していきます。

ショーパブの定義

ショーパブとは実は和製英語であり、日本語限定の表現となります。
「show」と「pub」をミックスしたものであり、その意味もそのまま「show」と「pub」の意味をミックスしたものとなります。
「show」は日本語訳すると「(人にものを)見せる」、「pub」は「酒場」となります。
「pub」と類義語に「bar」がありますが、「pub」は「bar」よりも大衆的、下町の居酒屋的な酒場を表しています。
以上の要素を勘案すると、ショーパブとは「見世物酒場」といったところでしょうか。
厳密に言うと、ショーパブとは、「バーレスク」や「キャバレー」から派生したエンターテイメントの1つの形態であり、広義の意味では「バーレスク」や「キャバレー」のいずれかに含まれます。

バーレスクとは

バーレスクとは、とても歴史の古いエンターテイメントであり、その始まりは1860年代まで遡ります。
「バラエティー・ショーの形式による見世物」と定義され、猥雑なコメディや女性のストリップをメインコンテンツとした演目を中心に、労働者層の男性の憩いの場として、黄金期のアメリカで広く親しまれてきました。
しかし、世俗的な観点から、その運営に関して法律による厳しい規制を受けるなどの弊害に見舞われ、時代の流れと共に、その文化は衰退するという悲しい現状となっています。
ですが、映画などの影響もあり、1990年以降を境に、「ニュー・バーレスク」という新たな活動が起こり、近年、再び、その文化への理解を深めようとする動きが見られます。

キャバレーとは

続いては「キャバレー」について解説します。
キャバレーもバーレスク同様に歴史は古く、その始まりは第二次世界対戦後に遡ります。
さらに細分化すると、海外におけるキャバレーと、日本におけるキャバレーは業態が少し異なりますが、ここでは、日本におけるキャバレーを「キャバレー」と定義して解説を進めさせていただきます。
キャバレーも基本的にはバーレスクのように、お酒を飲みながら見世物を楽しむスタイルになります。
さらに、ホステスが暖かく迎えてくれることもあり、戦後のハードな肉体労働者にとっての憩いの場として広く繁栄してきました。
しかし、こちらもバーレスクと同様に、風営法などの厳しい規制の影響などを受け、今となっては数えるほどの店舗数まで減少してしまっています。

バーレスクとキャバレー

バーレスクとキャバレーですが、バーレスクは「業務の形態」を表し、キャバレーは「場所の形態」を表すため同義ではないのですが、もう、ああだこうだと細かい区分は面倒くさいので、バーレスク、キャバレー、ショーパブ、全て一体のものと考えてもらって差し支えないと思います。
現状では、ショーパブが万人に通用する用語のような気がします。

今後のショーパブを検証する

今後、ショーパブというエンターテイメントがどのように変化していくかを考えるにあたり、その前提として考慮しなければならないのが「法律の規制」になります。
キャバクラなどは接客のみなので、風営法の適用にあたってはグレーゾーンとなっている部分も多く、運営する側もあまり負担を迫られません。
それに対してショーパブは、ストリップに属する演目の上演なども含まれているため、グレーゾーンのような逃げ道は用意されていません。
そのため、その運営にあたっては許認可の申請や、官公署に対する定期的な報告書の提出義務等が課されており、その掛かる負担は相当のものとなっています。

風営法・第一号営業

「接待」を伴う営業形態であるものは、第一号営業に区分されます。
ダンスは例外なく「接待」として扱われてしまうため、ショーパブは最も厳しい規制である第一号営業の区分に強制的に区分されてしまいます。

風営法・第二号営業

「接待」の定義についてですが、お客様に商品を提供後、少し話をして席を離れる場合は第二号営業として区分されます。
言い換えれば、短時間で定期的に席をシャッフルするシステムを導入すれば、キャバクラは第二号営業に区分されるという事になります。
第二号は第一号に比べて、申請に係る要件も甘いですし、定期的な官公署への届出も努力義務とされている項目も多く、その掛かる負担はかなり軽くなります。
さらに、区画を設けることで、第三号営業とすることも可能で、そうすることで更に負担を軽減することが可能となります。

ショーパブの可能性

ズバリ言わせてもらいますが、キャバクラなどに行くよりもショーパブに行く方が断然楽しめます!
来店くださったお客様のほとんどがそのように仰って下さいます。
ダンスショー観て、お酒飲んで、お喋りも楽しめて、下手すればキャバクラよりも料金も安い訳ですから、お客様のほとんどが褒めてくれるのは当たり前だと思います。
しかし、ショーパブはステージやセット、ダンサーの衣装など、それらに係る経費を総合すると想像以上の費用を要します。
また、法の規制も厳しく、そちらに掛かる費用や労力も相当なものとなります。
それでいてキャバクラなどと変わらない料金で運営せざるを得ないので、自然と店舗が減少していくのは仕方ないことのように思えます。

ショーパブを盛り上げていこう!

以上のような状況下においても営業を続けているショーパブは、ほぼ慈善事業と言っても過言ではないでしょう。
とは言え、現存する店舗は数えるほどになってしまっていますが(泣)
見方を変えれば、ある種、伝統芸能的な良さも感じられます。
レトロと現代の融合など、ショーパブには今後、輝かしい可能性があるのではないかと、わたしは思っています。
海外で「ニュー・バーレスク」の動きがあるように、日本国内でも「ニュー・ショーパブ」といった新しい動きが起こるのではないかと、わたしは信じています。


という感じで、少し熱くなって語ってしまいましたが、是非一度来店していただき、そのショーパブ特有の魅力を感じてほしいと思います。
当店はショーパブ界ではそれなりに名の通った正統派のお店だと自負しております。
正統派でしか醸し出せない雰囲気を、是非!感じに来て下さい!
読者の皆様のご来店、スタッフ一同、心よりお待ちしております♡

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です